私は幼稚園時代東方の三博士のを演じた事がありますが、以下のことが 『徒然日常記』に書かれていました。
そうそう、今日英語の教室でクリスマスについてのことをしたのですが、「東方から来た三人の博士」 って日本では言うじゃないですか??(中高がキリスト教の学校だったので、とっても懐かしかったのですが・・・・) 英語では「博士」じゃなくて「Three Kings」とのこと。「えー。日本語では”Dr”って訳されてるよ~」って言うと、先生は笑ってました!ちなみに韓国でも”Dr”と訳されてるそうです。
なんか、King だとピンとこないな~と思いました。
実は日本語訳の「博士」や「賢者」のほうがどちらかと言えば正しいのです。これを英語で"Three Kings"というのはむしろ概念の発展形なのです。
そもそもこの「博士」/「賢者」に当たるもともとの言葉はギリシア語のmagosからきています(マタイによる福音書はギリシア語)。これがラテン語形がmagus(単数)、magi(複数)でして、英語ではそのままmagiを用いるか訳されてThree Wise Men(もしくはPhilosophers)となっています。英語の発音では【マージャイ】
何故でしょか。
そもそもmagos/magusというのはギリシアのあたりからペルシア系の天文学者兼祭司をさしていた言葉です。 おそらくゾロアスター教の系統だろうといわれています。当時のペルシャの天文学者といえば超一流の知識人なわけです。それゆえに賢者や博士という日本語の訳語が当てられているのです。
では、Kingというのはどこから来たのでしょう。キリスト教(主に西方)はこのペルシャの天文学者兼祭司がイエスを拝みにきたという記述を重視しました。つまり当時のオリエント世界の超一流国の「宗教者」が拝みにきたということです。それ故にイエスに最初に触れた宗教関係者である三人のマギが重要視されたのです。
中世になるとそういった理由から、主に宗教画とキリスト伝でどんどん彼らの存在が誇張されていきました。そこで天文学者兼祭司が「王」となったのです。紀元前後のペルシャでは祭司階級が支配階級だったから王と呼ぶのがふさわしいという意見が中世のころからありました。しかし、まぁ、実際には「王の中の王」であるイエスを訪問するのだからペルシャ地域の「王」であるのがふさわしい、という理屈でしょう。
聖ヒエロニムスの手によるとされるラテン語訳聖書であるウルガータ聖書では:
cum ergo natus esset Iesus in Bethleem Iudaeae in diebus Herodis regis ecce magi ab oriente venerunt Hierosolymam
となっていますし、King James Versionではこれが:
Now when Jesus was born in Bethlehem of Judaea in the days of Herod the king, behold, there came wise men from the east to Jerusalem....
と訳されています。この訳は基本的にAmerican Standard Bibleでも変わりません。magi系統の訳の例としてJohn Nelson Darbyの翻訳があります。
Now Jesus having been born in Bethlehem of Judaea, in the days of Herod the king, behold magi from the east arrived at Jerusalem....
このようにどちらかと言えば「三人の博士」のほうがもともとの意味に忠実なのです。Three Kingsが普通に用いられているのは、絵画や文学でなじみが深いということなのです。
こういった表現方法は多々あります。聖母マリアをQueen of Heaven(天后もしくは天の女王)と称するのも後の世の熱烈な聖母崇敬と綿密な天の考察による結果であります。