またもや少し前のUK Today by Internt Journeyの記事から。
その記事中に以下のような記述がある。
棺は公爵夫人と、11日に第12代デボンシャー公爵を世襲した、息子のハーティングトン卿(60)に伴われて教会に搬送されたという。
注目すべき点は二つ。まず継嗣の称号。ここでは領地名が「ハーティングトン」と記されているが、Hartingtonであるからおそらく「ハーティントン」の方がより正しいだろう。公爵の継嗣は社会的に、実際の「侯爵」に准ずる地位を持ち、父親に二番目の爵位を
ここで注意する点は儀礼称号として用いられる場合、'The'は付かない、ということ。たかが定冠詞の'The'という感じもするが、実はこの'The'は、貴族のもっとも公式な敬称を省略したものと考えられている。公式な敬称とは以下の通り:
- The Most Noble - 公爵
- The Most Honourable - 侯爵
- The Right Honourable - 伯爵・子爵・男爵
これらが本来は爵位の前に付く。たとえばデヴォンシャー公爵の場合、'The Most Noble the Duke of Devonshire'となる。これは、実際に爵位をもっているからこそ付されるべきものであるから、実際には爵位をもっていない儀礼称号を称する人には用いられるべきではない。したがって、ハーティントン卿の場合は'The'が付かないのだ。
ただし、一部の機関で見解の相違がある。
なお、ハーティントン卿の長男、即ち11代公爵の嫡孫に当たる人物は「公爵の孫」という身分により、伯爵に准ずる地位を有しており、三番目の爵位をもって儀礼称号としている。即ち'Earl of Burlington'もしくは'Lord Burlington'と呼ばれる。
二つめは11日に第12代デボンシャー公爵を世襲
という点。法的に言えば、ハーティントン卿は、父公爵が薨去した時点で襲爵している。では何故この記事では「11日に爵位を継承」となっているか㍊175
??いうと、「先代の葬儀が終わるまで、その継嗣はそれまでの儀礼称号で引き続き称される」という慣習によっているのだ。今回の場合は、葬儀が10日だったので、「11日に爵位を世襲」と書かれているのだろう。
とりあえずは、故人の冥福を祈りたい。