[日本地誌/京都]

モーリス・ユトリロ展 高島屋京都店 / 2006-01-31 (火)

のせなおさんが紹介されているのを読んで、28日の午後3時ごろに行ってまいりました。 実はユトリロ自身の名は知っていたのですが、実際にじっくり作品を見たのは多分初めてです。今までに行った美術館でもあったのかもしれませんが、私は興味の対象が狭い為に見逃していたのかも。

で、感想ですが・・・・・・。

こんなに悲しい展覧会は今までになかった。

彼はアルコール依存症治療の為に絵を描き始めたのですが、初期のその苦悩がにじみ出ている所謂「白の時代」の絵は確かに素晴らしい。

ただ、母と義父がマネージメントするようになり彼らの金のために絵を描かされた「色彩の時代」、母の没後に結婚した奥さんのマネージメントによる白の時代の絵画を基にして書いた時代、これらの時期の絵は非常に痛々しい。

確かに技術もあるのだろうし、女性の異常な腰のハリ等のユトリロ的なところは確かにあるし、それだけを見れば、まぁ、普通の絵画だろう。

しかし、我々は「白の時代」の魂のこもった苦悩の絵画を知っている。それと比べたとき、魂というか生気が抜け落ちていくように感じる絵画を見るのは非常につらい。悲しい。

まぁ、展示手法がそのような手法でもあったのだが、それでもあまりに対比が成り立ちすぎてて、悲しみに襲われずにはいられなかった。

晩年のワーズワースの詩が一部の文学者には不評なように、芸術家には時にはそういう人がいるのだけども、ここまで極端な人は珍しいのではないか。しかもその大部分が本人の責ではないところが余計に悲しい。

白の時代のモンマルトルの光景は、2000年に訪れた私にとって非常に懐かしいものだった。

のせなおさんのアドバイスに従って、半額になる6時以降にいこうとしていたのですが、昼過ぎの親戚訪問がキャンセルになったので、3時ごろに行くことにしました。

最初未だ用事がキャンセルになっていないころ、高島屋のレセプションで閉館時間を訊こうとして「ユリトロ」といってしまったのは私です。何気に口元が笑ってはったなぁ(笑) 頭ではわかっていても、つい間違えてしまいます。

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