英語関係のblogをちょっと巡ってみました。その中で『英語学習帳』さんが良心的に思えました。ちゃんと辞書を引いておられるし(意外に重要)、文体が偉そうではなくて読みやすい。特に後者は私のサイトにおける問題でもあるけども、『教える』タイプのサイトでは重要であるように思う。
さて、バルセロナ在住の'y-46'さんはTOEFL(CBT)253点≒TOEIC900点相当
だそうなので、私などがコメントするのはおこがましいのだが、たまたま書きたいと思っていた所ではあるので、書かせていただこうかと思う。そもそもこのblogのテーマの一つである英国に関する話でもあるので。
y-46さんは「提案の動詞 suggest / recommend / advise」およびその続編的な「that節に仮定法を発動する提案・要望・命令などの動詞、形容詞」において「提案の動詞後のthat節の仮定法現在」とかなんとかいわれる文法について解説しておられる。
これは、'suggest'、'recommend'、'advise'といった「提案」する動詞の後に続くthat内は「仮定法現在」をとり下手に時世の変化を起こさない、というもの。たとえば以下の例文のようになる:
- I suggested to him that he (should) go alone.
- 一人で行ってはどうかと彼に言った。
ややこしい書き方で申し訳ないが、上の文で 'should'を抜いた形が所謂「仮定法現在」の用法で、要するに仮定法現在形をとるために時制の一致をしないのである。もちろん'be動詞'がくる場合は'be'となる。時制を一致させると'go'ではなく'went'となる。詳しくは『英語学習帳』さんの方を参照していただきたい。
ところで、先程の例文で括弧内にくくっておいた'should'を入れる形は英国英語における用法である。これについて、『英語学習帳』さんでは以下のように書いておられます:
イギリス英語では"should"を置く場合もありますが、これだと論理的に理解しやすいと思います。
.........
つまりthat節の中は"should"が省略された状態となるわけです。
これは非常に良心的な解説であるように思われます。つまり、あるべき'should'が省略されたから仮定法現在のような用法になった、ということで仰るとおり論理的であるといえます。
さて、ここからが問題なのですが、よく中学・高校の英語教師には上の論をより突っ込んで「イギリスでは'should'を使うが、アメリカ人は省略するようになった」という者が居ます。たとえば、私の中学と高校の英語教師がそうだったりしますが。しき
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?し、これは間違いなのです。実は、もともと英米ともに'should'を使ってなかったが、英国人は後に'should'を挿入するようになったのです。
1620年のPilgrim Fathers以来、英国より移住したアングロ・サクソン系の話す英語がアメリカで力を持ちました。ですので、米標準語はこの系統です。所謂米語というのは、新語を生み出すパワーは国の隆盛とともにとてつもないのですが、発音・文法に関しては意外に保守的な傾向があります。今回の用法も英米共通のいわば古くからある文法なのです。
しかし、英国人はこれを変えて'should'をつけました。19世紀以降ヨーロッパで言語学が盛況で、英国人は自分らの話す言語がどういう仕組みになっているのか考えていました。その一つが上記の例で「そうか! 'should'が省略されているから原形で良いのか!」という結論になり、'should'をつける用法が広まったのです。
というような話が、昔大学図書館で読んだ文法書の中に出てきたか、英語学の授業の中で出てきたか、どちらかで知ったのですが、今現在ソースを示せないので、とりあえずメモ扱いにしておきます。