2006年7月12日付のセルビアの新聞Kurirに、「セルビアの首相にアレクサンダル太子を!」という意見があることが載ったようです。亡命政府が言っているのかな? その理由としては、急進的な勢力の拡大を防ぐ為に、民主主義用語に太子が積極的な役割を果たすべきだ、というのが要旨です。
これに対し、ユーゴスラヴィア太子府は同日王室皇室ウェブサイトにてプレスリリースを出し、太子自ら次のような文面で首相の職に就く可能性を否定しました。
立憲議会君主制の原則とは政治の上に位置し、一体性、継続性および安定性を提供するものである。君主は君臨し、政府は統治する。君主は政党の一員ではなく、どの政党の贔屓をしない。
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我々がセルビアに必要なのは、これ以上の論争を避け、民主的に選ばれた政府に国を統治するという職務を続ける事ができるようにする中立の国家元首である。これは立憲議会君主制によって達成でき得る。
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我々がセルビアで必要なのは、立憲議会君主制を通してもたらされる尊敬に足りよく証明されている新たなイメージである。アレクサンダル太子は皆をその政治的見解、宗教民族に関係なく束ねる用意ができている。
このようにアレクサンダル太子殿下はあくまで立憲君主制による王政復古を目指すものであり、首相として政治参加はしないことを明言しました。これは自らは君主と正当な権利をあくまで有しているので、政治参加することによって自らの立憲君主としての正当性の一貫性を壊すつもりは無い、ということでしょう。この辺は、いみじくも柳様がコメント欄でご指摘くださったように「格」を落としてでも実利を得ようというブルガリアのシメオン二世へ以下のアプローチと対照的ではあります。
さて、セルビアに引き続いて旧ユーゴスラビア王国の一員だったスロヴェニアからの話です。
7月17日が太子の誕生日なのですが、7月14日付の太子府のプレスリリースによると、スロヴェニアの大統領ヤネス・ドルノウシェク博士より太子妃殿下共々17日にスロヴェニアを首都リュブリャナ訪問するよう招待を受けたとのことです。
セルビアとスロヴェニアの友好関係強化のためにスロヴェニアを訪問したがっていた大使はもちろん承諾され、17日にはスロヴェニアにて61歳の誕生日を祝われたようです。
基本的にユーゴスラビア王室は「セルビア」であり、セルビア主義から離れて独立したスロヴェニアにとって見れば、セルビア色が強すぎるような存在というイメージがありますが、皆をその政治的見解、宗教民族に関係なく束ねる用意ができている
太子にとっては今回の招待は面目躍如といったところでしょう。
これからの王政復古の機運盛り上がりに期待したいところです。まぁ、したとしてもセルビア単独でしょうが