[欧州地誌]

サヴォイア公爵事件がブルガリアに飛び火? / 2006-06-23 (金)

先日イタリアでサヴォイア公爵が逮捕されましたが、ブルガリアのシメオン二世に飛び火しそうな流れになってきました。

シメオン二世とは旧ブルガリア王国の最後国王で、退位しているわけではないので、シメオン二世と称する権利もありますが、現ブルガリアではSimeon Saxcoburggotski(英語ではSimeon Saxe-Coburgと英語形で書かれることがある)と名乗っています。前政権時に首相を務めました(国会議員ではない)。

6月21日付Sofia News Agencyの記事によると:イタリア当局から送られてきた書類の中に前首相シメオン二世の名前があった、とブルガリア内務相が発表したということです。

同記事は、サヴォイア公爵とイタリアの実業家Pierpaolo Cerani氏に対して、選挙時での協力の見返りとして、ブルガリア国内での便宜の約束と金銭のやり取りがあったのではないかという、イタリアのメディアの記事を引いています。また同イタリア紙によるとCerani氏は容疑を否定しているという事です。

ブルガリア検察当局は月曜日にも詳細な調査を開始するとのことですが、21日のStandartの記事ではではシメオン二世の弁護士はシメオン二世が調査を受けているとの話を否定しています。弁護士曰く「サヴォア公爵とCerani氏とのやり取りの中でシメオン二世の名前が出ただけ」とのことですが、今後の展開次第では(もし嫌疑が晴れ逮捕・検挙されなくとも)シメオン二世の政界引退へとつながるようにも思われます。

ちなみにサヴォイア公爵とシメオン二世は従兄弟同士です。シメオン二世の母君はブルガリア国王ボリス三世の王妃イオアンナですが、この方がそもそもPrincess Giovanna of Italy (Savoy)で、サヴォイア公爵の父ウンベルト二世の妹になります。

1: dzlfox (2006/06/28 16:51)
どうやら、サヴォイア公爵は拘置所から家での拘禁(蟄居?)になったようです。
2: 柳 (2006/07/04 22:33)
ブルガリアの元首は大統領なのでしょうか。もしそうだとすれば、首相は、元
首たる大統領の下で三権の一つを担う行政権の長に過ぎません。過去において
国家元首であった者が、現在において国家元首の下位機関に就任するというの
は、ある意味立場の逆転と言えるでしょう。人間は昇格に対してよりも降格に
対しての方が敏感だと思います。世界の王侯に疎い私ですが、何か、ブルガリ
ア王室の斜陽を感じざるを得ません。
3: dzlfox (2006/07/12 23:38)
柳様

#大変返事が遅れまして、申し訳ございません。

うーん、実は私はそういうように考えていなかったのですが、確かにそういう格的なもので考えると、下風にたっていることになりますね。
ただ、まぁ、王政復古に向けて自ら実利をとっておられたというように考えると、ファンタジーのみにすがりつく他の旧君主国よりは十分活力があるように思っております。
4: PPPP (2006/07/25 03:26)
>過去において国家元首であった者が、現在において
>国家元首の下位機関に就任するというのは、ある意味
>立場の逆転と言えるでしょう。

うーん、どうなんでしょうかねぇ。君主制と共和制は基本的に相反する制度ですからそのまま当て嵌めてられるかどうかはわかりませんがまあ見方によっては降格と受け止められないこともないかもしれませんね。国王から(首相ではなく)大統領になった人物であればカンボジアのシアヌーク前国王やブガンダ王国のムテサ二世といった人々がいますが・・・・・・
いずれにせよこういった珍事が起きるのも現代におけるめまぐるしい時代の移り変わりのなせる業なんでしょうね。この続きはユーゴスラヴィア王太子の記事で・・・・・・・
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